製糖
わが国の製糖業界は原糖である粗糖の大部分を輸入して製糖しています。
粗糖は、洗糖により粗糖の表面を覆う不純物の多い糖蜜を除去後、再溶解して活性炭法、炭酸法、骨炭法、イオン交換樹脂法あるいはこれらの組み合わせ法等の精製法によって行われます。
このうち石灰を使用するのは炭酸法であり、不純物の吸着とろ過を容易にするろ過助剤として主に消石灰が用いられます。
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消石灰を粗糖汁に添加して二酸化炭素を吹き込むと、反応して炭酸カルシウム(CaCO3)が生成します。
この炭酸カルシウムは吸着性に富み、粗糖汁中に含まれるコロイド状不純物を吸着して凝集沈殿します。
この沈殿物は過剰な石灰があるとろ過が容易になります。
製糖には食品添加物規格基準に合格し、製造許可を受けたメーカーの石灰のみが使用できます。
参考文献
石灰ハンドブック | 日本石灰協会(1992年) |
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石灰石の用途と特性 | 石灰石鉱業協会(1986年) |